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 子宮がん検診
子宮がん検診とは、普通は子宮頚がん検診のことを言います。



子宮頚がんは、子宮の入り口の子宮腟部・頚部に発生するがんで、子宮の奥の体部の内膜に発生する子宮体がんとは異なるものです。

子宮頚がんの原因は、性交渉によるHPV(ヒトパピローマウィルス)の持続感染が原因とされ、近年、性交渉の開始年齢の早期化に伴い、20〜30歳代の若年層の子宮頚がんが問題となってきています。

一般には初期の段階は無症状のことが多く、進行すれば生理以外の出血などで気づく場合もあります。上記のことからも早期発見が重要で、子宮頚がん検診を定期的に受けることが必要です。



子宮頚がん検診は、問診後、診察台に上がってもらい腟鏡を腟の入り口から挿入し、綿棒、ヘラやブラシなどで子宮頚部を擦過し、細胞を採取します。その後、内診や経腟超音波検査で子宮、卵巣、卵管などをチエックします。
細胞診の結果は7−10日でわかります。細胞採取の際の痛みはほとんどありませんが、不快感や擦過による出血がある場合があります。



 検診間隔は厚労省の「がん予防教育及びがん検診実施のための指針」(老老発第0427001. 2004 )では、2年に1回の隔年検診が推奨されていますが、当院では、以下の理由から年に1回の検診をお勧めしています。

 1.採取したサンプルが少量の細胞しか含んでいない場合がある。
 2.異常細胞数が診断するのには十分でない場合がある。
 3.感染や血液により異常細胞が隠されてしまう場合がある。
 4.腟剤や腟内の洗浄で異常細胞が洗い流されたり、少なくなったりしている可能性がある。
 5.我が国では、2004年に厚労省の「がん検診実施のための指針」で2年に1回の検診間隔が提唱されたが、
   米国産婦人科学会(ACOG)では21-29歳までは2年に1回、30-歳以降は3回連続で細胞診が陰性の場合に3年に1回と
   されている(ACOG practice bulletin. 2009. no 109, December)。

 厚労省案では、ACOGの過去に検診を受け3回連続して異常なかったという記載がみすごされています。
残念なことに日本のがん検診受診率は20%で、欧米の受診率70-80%に比べて著しく低いのです。
その上に、近年20〜30歳代の若年性子宮頚がんが増加していることなども考慮すると、現時点では、
年に1回の子宮頚がん検診が望ましいのではないかと個人的には考えています。

 細胞診検査で異常があれば、その程度によって経過観察、HPVテスト、コルポスコープ、組織検査などを行います。結果の異常の程度によっては、患者さんと御相談の上、専門病院を紹介させていただいております。



子宮頸がん検診の無料クーポンの対象者については、
宝塚市健康推進課 健康センター のホームページをご覧ください。
「子宮頸がんワクチン接種費用の無料化について」

また、宝塚市では20歳以上の市民の方に、年に1回1000円の費用で実施しています。
当院でも実施しておりますのでご希望の方は受付でお申し出ください。




子宮体がんは、子宮の奥の部分の体部の内膜に発生するがんで、その75-90%に不正出血を認めます。
閉経後に性器出血のある方の3-20%に子宮体がんがみつかります。
また、35歳以下の若い方でも肥満、糖尿病、多嚢胞卵巣症候群などの慢性的な無排卵、乳がんや卵巣がんなどの家族歴のある方など子宮体がんのリスクが高いと考えられる場合には、不正出血があれば、婦人科を受診するようにしてください。

費用対効果などの点からも、一般には、子宮体がん検診は薦められていません。

たとえ内膜細胞診で異常なくても、出血やおりものの増加を繰り返す場合は、
安心せずに再度婦人科を受診することをおすすめします。

 子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)



子宮頚がんの大部分は性交渉によるHPV(ヒトパピローマウィルス)の持続感染が原因とされていますが、
一生の間のどこかの時期には全女性のおよそ70-80%が感染することから、
HPVに感染することは誰にでも起こりえることで性感染症ではありません。

HPVのほとんどは自然に排除されますが、
なかには極めてまれに長期間の持続感染を経て子宮頚がんを発症することがあります。



推奨される接種年齢は、最も推奨されるのが10-14歳、次に15-26歳、その次に27-45歳となっています。
(婦人科ガイドライン.2011)



多くの場合、およそ15のタイプの発がん性のHPVが関与しており、これらのうち最も子宮頚がんと関連のあるHPV16とHPV18の2つに対して、子宮頚がん予防ワクチン(HPVワクチン)が開発されました。

HPVワクチンには、HPV16とHPV18に対する2価ワクチンであるサーバリックス(GSK社)とHPV16とHPV18に尖圭コンジローマの原因ウィルスであるHPV6とHPV11を加えた4価ワクチンのガーダシル(MSD社)があり、現在までに海外100カ国以上で認可されています。


サーバリックスとガーダシルには、それぞれ特徴がありますので、かかりつけ医に御相談されて御自身のニーズに適したワクチンを接種されるのがいいでしょう。これらのワクチンは子宮頚がんを完全に予防できるわけではありませんので、接種後も必ず定期的に(できれば年に1回)子宮頚がん検診を受けるようにしてください。


 避妊相談


・不妊手術(卵管結紮術、精管結紮術)
・経口避妊薬(低用量ピル)
・子宮内避妊器具(IUD:いわゆるリング、IUS:子宮内避妊システム。黄体ホルモン付加IUDのこと)
などの避妊法がありますが、それぞれの有効性や特徴などを理解し、
患者さん御自身にあった避妊法を選別することが大切です。


*緊急避妊
避妊をしなかったりコンドームが破損したりして避妊に失敗した時に、72時間以内にホルモン剤を投与して望まない妊娠を回避する方法です。妊娠阻止率は75-89%とされています。

性交後72時間以内に中用量ピル(プラノバール錠)を2錠、さらに12時間後に2錠を内服する方法(Yuzpe法)
 と
レボノルゲストレル(ノルレボ錠)2錠を1回内服する方法(LNG法)があります。
 (Zieman M. Emergency contraception. Up to date , 2012)

後者は2011年2月に日本初の緊急避妊薬として承認され、
前者に比し嘔吐などの副作用が少なく妊娠阻止効果も優れているが、費用の高いことが欠点です。

緊急避妊後も長期の避妊を希望される場合は、銅付加IUDを120時間以内に挿入する方法もあります。


 不妊



我が国では夫婦の10組に1組、およそ100万組の方が不妊で悩んでいるとされています。

原因としては、日本人のデータでは排卵因子10−15%、卵管因子30−40%、頚管因子10%、男性因子30−40%そして原因不明不妊が10−25%と報告されています。


・基礎体温
・頚管粘液検査
・卵管疎通性検査(子宮卵管造影、卵管通気・通水検査)
・ヒューナーテスト
 (排卵日の頃に性交をして、その数時間後から翌日に、頚管粘液内の運動精子数をチエックする検査)
・精液検査
・尿中または血中LH検査
・ホルモン基礎値の検査
・クラミジア・淋菌検査
などが基本的な不妊の検査ですが、より詳細な検査として、
・抗精子抗体
・子宮内膜日付診
・子宮鏡
・腹腔鏡

などがあります。

検査法や検査の進め方などは、それぞれの施設によって異なることもありますので、
詳細はかかりつけの施設の医師に御相談ください。



治療としてはそれぞれの原因に沿って、
・薬剤による治療
・排卵の時期にあわせるタイミング療法
・手術
・人工授精
・ART(体外受精を含む高度な生殖補助医療技術)
などがあります。

当院では、人工授精までは行っておりますが、
ARTなど高度の不妊治療が必要な場合は、他施設に紹介させていただいております。

 ブライダルチェック

妊娠前の方は、下記のような検査を受けておくのが望ましいと思います。。
かかりつけの医師とよく相談されて、どのような検査が必要か、費用対効果なども考慮して決められるのがいいでしょう。



・血圧,体重,一般尿検査(尿蛋白,尿糖)

・基本検査
ABO血液型,Rh型
一般末梢血液検査
血糖
甲状腺機能検査
梅毒
HBs抗原風疹抗体価
HIV−I,II抗体価水痘抗体価
クラミジア・淋菌検査
細胞診(子宮頚癌検診)+超音波検査
・御希望があれば行う検査
HTLV−1抗体検査(成人T細胞性白血病)
トキソプラズマ抗体価
麻疹抗体価
心電図
乳がん検診(超音波検査)

基礎体温をつけて排卵の有無をチェックして、排卵がはっきりしないようなら、
かかりつけの婦人科医を受診することをお奨めします。

早産などの産科合併症のリスクを減らすためにも、禁煙やお酒を控えるなどの日常の生活習慣に注意を払い、
虫歯の治療を含めた歯科検診なども受けておくこともが大切です。

また、児の神経管欠損症などのリスクを下げるためにも、
妊娠前から葉酸のサプリメント(400 μg/日)を内服しておくほうがいいでしょう。
  

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